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・学童保育からの逃亡 昨年4月から公立の幼稚園に通っている幸平ですが、両親共働きの為に夕方までは学校内にある学童クラブですごしています。(これは公立ではなく、民生委員の方の発案で発足した民営の学童保育です。)1歳から5歳2ヶ月までを公立の保育園で過ごしてきた幸平ですから、昼までは幼稚園、午後は学童クラブで過ごすことなどどうって事無いと安易に考えていました。実際、保育園の卒園式が済んでからは、慣らしの意味もあって幼稚園入園の前から学童クラブに通わせ始めましたが、同じ様な境遇の子供達が何人かいて、幼稚園のお友達が早くもできたと喜んでいたくらいです。人なつっこい幸平はすっかり学童クラブの指導員の方にも慣れ、私たち親もほっとしていたものでした。 |
・「3〜4歳の頃に身に付くべきものが身に付いていないんです。」 逃亡事件から始まった私の幼稚園詣では、主任先生の厳しいダメだしから始まりました。集団生活を送るのは幼稚園や学校の中、だから幼稚園の先生達はその中での問題点をじっくりと観察して対策を練っていく。また、年齢や経験に応じた発育ステップを常に意識して子供達を導いていく。これが幼稚園の指導者達と数時間懇談した私が得た「幼稚園」でした。それは5年近く通 っていた「保育園」とは全く違うものでした。「保育園」では、働いている親を持つ小さい子供の世話を長時間するため、とにかくけがや病気をさせることなく、食事をちゃんとさせて無事にお迎えまでの時間を過ごさせることが、最大の目的だったと感じています。保育園時代にも、幸平の態度(「絵本の時間に1人でテラスを走り回っている」ことや、「着替えや食事の片づけが遅い」ことなど)が指摘されたことがあります。そんなとき、私は必ず保母さん達に「どんな風に家で指導したらよいのか」と質問しましたが、「難しいですねぇ。おうちでも早く着替えるように言ってみて下さい。」とか、「こうしたら、こんな風に子供が成長するというものじゃないですからねぇ。」と答えるだけで、教育者としての具体的なアドバイスをもらったことがありませんでした。「保育園」での指摘を気にしながらも、年齢を重ねるうちに幸平の理解度も高くなり徐々に問題点も解決していく、そんな具合に気楽に構えていたのでした。 |
・「親業(おやぎょう)」っていったい? 「親業」?耳慣れない言葉ですが、新しい子育ての考え方という副題がついたその本は、核家族化して子育てについて昔のように周りからのアドバイスが受けにくくなっている現代の親たちに、『親の考えを押しつけ親の思い通りに子供を矯正していく育て方を由としていないか』と問いかけるような内容のものでした。子供の気持ちを汲み取って、なおかつ子供にも親の気持ちを伝えてお互いに十分な意志の疎通を図っていく、言い換えれば、親と子がお互いを理解し合って初めて子供が社会と理解し合えるのだから、親はその基盤を家庭の中で子供にシュミレーションさせてやるのだというものでした。 |
・「親業」実戦開始 さて、夏休みに入ったのをきっかけに幸平への働きかけ、言葉がけを今までとかえてみようと考えました。いよいよ親業の実践です。これまでもいろいろなやり方を試行錯誤してきましたが、いわば模索していたという表現がぴったりといった感じのもので、その実践方法には裏づけや確信、そして一貫性といったものがありませんでした。 母:「そうか、最後までしたかったんだ。」 ……失敗の巻でした。
そううまくはいかんぞというところでしょうか。 |
「親業」ビームの成果あり? 夏休みも中盤にさしかかろうとしていたある朝のこと。前日、児童クラブで5時からやっている掃除をなかなかやろうとしなかったと聞いていたので、そのことについて幸平と話していました。 母:「幸平、昨日夕方の掃除せんかったけん、ご褒美の飴もらえんやったやろう。」 ちょっと成功!と思いました。(未熟なわたしがお助けしてしまったので) |
・思わぬ挫折 ところで、今年は主人の父の初盆だったために8月に入ってからはばたばたする日が続きました。わたしや主人はそうでもないのですが、義母は大黒柱を失ってもしっかりやっていけるのだというところを世間に見せなければと気持ちが張っている様子でしたので、やたらと忙しなく動いていました。気持ちというものは、動作や言葉にも表れるものですから、つい自分の忙しない気持ちを子供や孫である幸平に押し付けることになります。わたしたちはそういう状況や義母の気持ちを理解していますから仕方ないものと受け入れられますが、幸平にとって心穏やかな休日にはならなかった様でした。今回の出来事で、わたしが試してきた親業の基本姿勢である子供に自分自身が言った言葉を理解させ、お互いの気持ちを分かりあえるように努めるということが、予想していた以上に幸平を落ち着かせているのだということを実感することができました。 母:「きょうは、お盆なんや。お盆にはいっぱいお客さんが来ておじいちゃんにお参りをするんで。 本当にどこまで解ってくれたか、正直言って不安でしたが、実際この日の幸平の態度は落ち着いていて私や主人はもちろんのこと、義母からも叱られるようにことはありませんでした。義母は「幸平も幼稚園に行くようになったらいい子になったなぁ。」と幸平に言っていましたが、その言葉がいっそう幸平に自信のようなものをつけてくれたなぁ、と感じていました。 まあさん:「幸平は、昨日はあんなに良い子やったのに今日はどうしてかなぁ、起こられることばっかり 主人としては、些細な悪い態度が一日いる内に蓄積してきて、叱らなければならない閾値を越えたために叱ったのだと思いますが、叱るきっかけになった些細な出来事を見ていた私にとって、そんなことぐらいで叱らなくてもという気持ちがありました。(以前は私も些細なことで叱っていたので同じなのですが、自分のことは見えないのですよね。……反省) |
・ため息……ため息……ため息 夏休みももう何日かで終わろうとしていたある日の夕方、いつものように主人が児童クラブへ幸平を迎えに行ったとき、指導員の方から「夏休み中は結構落ち着いて過ごせていたのですが、お盆過ぎぐらいから注意されることが多くなり、それはまだ良いんですが、注意されても聞いていないというか、今言われたことをまたすぐにやってしまうんですよ。」と言われたそうです。盆休暇中のことについては、私がしつこいくらい主人にあれはまずかった、幸平にとってはマイナスになることが多かったと言っていたのですが、主人にとっては身内を亡くした義母の気持ちを思うと私の言い分を素直に受け入れることに少なからず抵抗があったのでしょう、あまり賛同はしてくれませんでした。 |
・子供がかわいい 一進一退の「親業」の日々、相変わらず私の体重は減ったままでした。子育てに悩みつつも、毎日の仕事は続けているので、当然出張とかも時にはあります。 |
・「親業」からリンクOKの返事が来たよ 私流に「親業」のやり方を解釈して、私流に実践してきたけれど、こんなやり方について本家はどういう感想を持つだろう。ある日、ふと考えたんですよね。 |
・学童クラブにはまることにしました 4月から幸平はピカピカの一年生になりました。それとともに、幸平の学童クラブ(以下学童)生活は2年目に入りました。昨年度は23名だった学童数が、昨年の新聞(昨年、市内の学童保育についての特集が地方紙に載ったので)の効果か、17名増えて40名になり、いよいよ本格的に活動といったところです。 |
・小学校とのつきあい方って? さて、小学校に入学した幸平はとっても張り切っていました。入学式の日、式の後早速最初の授業がありました。授業と言っても、1人ずつ先生から名前を呼ばれたり、去年の3年生が校内菜園で作った野菜の名前をあてっこしたりというものでしたが、自分の意見を言うのにどの子も一生懸命でした。まだ手を挙げて先生から指名されたら意見を言うなどという決まり事はないので、どの子も思い立ったら自分の席を立ち、先生の所まで行って、耳打ちするのです。(耳打ちっていうところが面白いんですよね。)自分の意見を受け容れてもらえてすっかりご満悦の子ども達は、苦笑いの親たちと一緒に元気に帰って行ったのでした。 |
・さまよう茉裕子 うちの子は,どうして二人揃って親の後をついて来られないのだろう。どこのうちの子もこうじゃないよね。幸平はもう小学三年生だからデパートとかでも好き勝手に見て回るのもしょうがないとしても,右と左がかろうじてわかるくらいの茉裕子までもが広〜いショッピングモールの中を自由に歩き回るのにはほとほと困り果てます。 --------------------------------------------- 補足(byまあさん) |
・学童クラブ保護者代表、任期満了で退任! 幸平が所属する学童クラブの保護者会代表を2年間務め、今年度は退任させてもらって若い代表にバトンタッチしました。2年間の役員時代の間に、クラブや保護者会の体制や、指導員の資質は(手前みそですが)格段に進歩したと自負しています。もちろん、わたしが助力できた部分はほんの少し。まだ発展途上の部分が多いので、むしろ今度の若い代表と、実力を付けた指導員達に大いに期待をしています。 |
・茉裕子はおたふく? 2日前の朝、「あごが痛い」と言って茉裕子が起きてきた。 「もしや・・・おたふく風邪?」 そう、実は今、茉裕子の保育園では、おたふく風邪が大流行中なんです。とうとう茉裕子にも魔の手が伸びたかぁ。予防接種を怠っていたことを反省しつつ、朝の6時半に隣町に住む実家の母にSOSの電話をしました。 |
・幸平の「悲しい」出来事 先日、迎えの車に乗ると、幸平が変な表情をしていました。 「どうしたん?なにかあったん?」 聞くと、幸平が夏休み学童にもっていって読んでいる本が破られ、落書きされたとのこと。犯人の目星も付いているらしいのです。この本は、目の見えない犬について書かれた本で、小学校の推薦図書購入で買った物。以前テレビでドキュメントを見ていて、感動したらしく、推薦図書のチラシをもって帰ってきてとても欲しがっていたので買ってやった物でした。いたずらをしたのは同じ学童に通う男の子2人でした。2人ともいたずらをする直前まで、一緒に幸平と遊んでしたらしいのですが、2人のうち1人は、それが幸平の本だとわかってやっていました。 |
・心に響く声 なんだか小説のタイトルのようでもありますが、まぁ、わたしが書くものですから、そんな高尚なものじゃないことは予想がつくでしょう。 「数ヶ月前といったい何が違うんだろう。」 1学期の参観授業での子供達と担任の様子、家庭訪問での担任との会話から、担任の先生の言葉掛けが、あのクラスの子供達の心のテンポにしっくり馴染んでいるような感じがしました。うまく表現できないけど、担任の声が子供達の心に響いている、これを幸平が幼稚園頃担任だった先生の言葉を借りて表現すると「胸落ちしている」というのですが、まさにそんな感じでした。 |
・気持ちを引き出すことの大切さ 今回は、ひとりごと・・・・・・ 相手の気持ちを引き出すこと、理解すること。これはちょっと難しい。努力と忍耐と技が必要。更に、引き出した気持ちを本人自身に気づかせること、本人の考える力が目覚めるようにアプローチすること。ここまで来るとまさに神業。 この神業、もしくはそれに近いものを持って相手に対峙することが「カウンセリング」だと解釈している。今私が学ぼうとしているのはまさにこれである。おこがましくも神業の近くをかすりたいと思って勉強している。 |